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「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」でマーケティングと戦略を学ぶ

マーケティングってなんとなく胡散臭いな、って思ってたんですよ。説明されればそうだなとは思ったりしますが、なんか雲をつかむような話でイマイチ納得出来ないというか、自分に応用できなかったりしてたんですよ。

でも、それは僕がマーケティングのことをよくわかっていなかっただけだというのがこの本でわかりました。

 

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マーケティングは単なる市場調査ではない

これが、僕の一番誤解していたところだと思ったのですが、マーケティングって市場の動向を調査してそこに対してどうやっていったらいいか、みたいなのを考えることだと思っていたんですよ。ちゃんとウィキペディアにも書いてありました。

マーケティング: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

ウィキペディアより引用

そう、調べるだけじゃないんですよ。「経営哲学、戦略、仕組み、プロセス」全てなんですよね。

 で、この本にはそういったことについてちゃんと、わかりやすく、しかもUSJという具体例と裏話を交えながら書いてあるので、とてもわかりやすくマーケットのことが学べました。

じゃあ、具体的にマーケティングって何ですか?

商品を売るのが営業の仕事、商品を売れるようにするのがマーケティングの仕事

どうやって売るために手を売っていけばいいのか?そのための戦略を考え、実行するのがマーケティングということですね。

どういう目的にどういう戦略を立てて、どういう戦術で戦っていくのか。本の中ではこういった、「目的」「戦略」「戦術」といった言葉の定義をきちんとして、どう使っていったらいいのかを解説してくれています。

 

戦況分析についても出てきます。

冒頭で書いた、僕のマーケティングを言われてイメージする市場調査についても重要性が書かれています。

これって、この話に似てるなって思ったんです。

売れようとする芸人はみんな自分のネタの練習ばかりしている。でもそれは違う。世の中の流れをちゃんと考えないといけない。過去にどういうお笑いの歴史があってそして今どうなっているのかを考える。これがX軸。そういうことをちゃんと分析した上で、自分たちに何ができるのかを考えないといけない。これがY軸。このX軸とY軸をいかに交差させるかということをちゃんと考えないといけない。

http://thinkinglab.hatenablog.com/entry/2017/01/10/171524

マーケティングというと、自分の商品やサービスがどのターゲット層に対して受け入れられそうかということだけを考えてしまいがちです。でも、自分のことを考えるだけではだめで、いまの周りの市場環境がどうなっているか、どういう過去の出来事があったから今の市場環境は出来上がったのか、という背景も含めて理解した上で、じゃあ今後はこういう流れになりそうだと予想する。そしてそこにどう自分の商品やサービスをアピールしていけば「売れる」のかを考える。それがマーケティングなんですよね。

このように、一つの言葉の定義からマーケティング総論、具体例、そしてUSJ裏話ととても読みやすく面白い一冊でした。

 

 

余談ですが、今回はKindleではなく紙の本で買いました。最近、本屋に入るとついつい買ってしまうので、コンビニに入るよりも危険な気がしてますw 

会社は2年で辞めていという考え方は超重要

 

この山崎元さんの著書「会社は2年で辞めていい」という本は、単なる転職の話ではなく「どうやってビジネスキャリアを作っていくか?」ということを考える上でとても参考になる一冊でした。

 

メインの想定読者は20代だと思いますが、どんな世代でも参考になる考え方が満載です。また最近話題なっている本の「LIFE SHIFT」によれば、人生は100年になるという話もあります。えー?100歳まで生きないでしょー。なんて思われるかもしれませんが、高齢者は75歳からになるという日本老年学会の発表もありますし、明らかに寿命は伸びるでしょう。しかも健康寿命が伸びるわけです。

www.nikkei.com

 

こういった流れになると、たぶんですね、現在財政をひっ迫していると言われる社会保障である年金支給や健康保険の負担軽減の対象年齢は引き上げられることとなる可能性が高いわけですよね。

ということは、現在はスタンダードになりつつある65歳定年というのも変わってくるでしょうし、ともすると、定年後には個人で稼がないといけない時代が来るかもしれないわけです。定年までに手に職をつけて独立をしましょう、みたいな。

そこに備えるためには、単に会社のいち従業員として働いていればいいという時代では明らかになくなっていくんじゃないかと思うわけです。

会社本位か自分本位か

前置きが長くなりましたが、そんな時代が来るかもしれない中で、山崎元さんの、会社を2年でやめるという発想は会社よりも自分に重きを置くということからきています。

会社はアテにできない。少なくとも会社に頼りきるわけにはいかない。となると、頼むべきは自分、より正確には、自分の人材価値ということになる。  念のため、形を変えて説明を繰り返しておくと、(A)会社が長期的に(できれば成長し)順調で、かつ、(B)会社にとって自分が必要な人材であり続けて、かつ、(C)自分が会社に価値を感じられる(誇りを持てる、飽きないど)ということでないと、一つの会社に頼った人生は成功しない。  将来について、(A)、(B)、(C)が成立する確率はいかほどか。しかも、(A)×(B)×(C)という確率の積が問題だから、どれかがゼロになると、結果はゼロだ。

こう考えてみると、この(A)×(B)×(C)が成立しているのは奇跡のようにも感じられるてきます(笑) 今は順調に言っていてもいつかどこかで破綻するかもしれない。そしてそれはいつ起きても不思議ではないわけです。

そもそも、この3つの中には3つとも「会社」という自分ではコントロール不可能な要素が関係しています。そしてそれは会社の経営状態であったり、業界の情勢であったり、社会全体の流れに左右されて変わってしまうんですよね。だから、自分がどれだけ努力してもうまくいかない可能性が起こりうるわけです。

だから会社に頼った人生であってはいけない、というのがこの「会社は2年で辞めていい」という本の中での山崎元さんの主張なわけです。

じゃあ、どうやったら2年で辞められるの?

当然、2年で辞められるということは次の転職先が決まっているということであり、それくらいの能力があると見られないといけないわけですよね。それって結構大変なことだと思うんです。山崎さんは転職を12回も経験されているそうなのですが、そのためのコツはどこにあるんでしょうか?

ここで、重要なポイントを一つお伝えしよう。  転職の際、自分のスキルあるいは能力を評価されることになるが、転職マーケットで評価される業務上の「能力」とは、(一)現にその業務をこなす能力があって、かつ、それが(二)実際の仕事の実績を通じて証明されている、という二つの条件が揃っているものが最上だということだ。業務経験は、学歴や資格に勝るのです。

つまり、能力があるのはもちろんだけれども、それをちゃんと何らかの形にして相手に見せられるようなものにするのがいい。例えば、山崎さんの場合は自分が書いた雑誌の記事や仕事で作成したレポートになる。でも、業種や職種によってはなかなか難しい場合もありますよね。とはいえ、大切なのは「その実績をどう証明するかを常に考えておくこと」 なんだと思います。

例えば、総務の仕事をしているのなら、実際に業務が効率化したプロセスとそれによってどれくらい効率化することができたのかを説明する練習をしてみたり、営業ならただ自分の過去の成績を伝えるのではなくて、そのプロセス、なぜそういう数字を出せたのかということについて伝える練習をしてみたりする。

そんなことって、一つの会社でずっとやっていくならあまり必要のないことですよね。大切なのは「外から見られるとどうなのか?」という視点を自分の中に持つことなんだと思いました。

じゃあ、どうやってそんな実力をつければいいのか?

でもそれは山崎さんが優秀だったからできたんでしょ、って思っちゃいますよね。そんなことなかなか出来ないよね。って思っちゃいますよね。でもこの本で山崎さんは丁寧にどうやったら実力をつけられるのか?ということについて

(1)興味のあるテーマは、専門雑誌(多くは英文)に載る論文までフォローしておこう。商売上「差」を直接的に作ることができるのは、このレベルの知識だ。
(中略)
(2)まったく知らない新しいテーマ(たとえば株式投資)に取り組む場合、心者向けの入門書を数冊から十数冊買って拾い読みをすると、最初から中級向けの基本書をしっかり読むよりも、早く物事の「感じ」がわかることが多い 。

というような感じで7項目に渡って勉強の仕方について教えてくれています。特に(1)についてはハッとさせられました。英語に関してはあんまし得意じゃないのもあって諦めていました。Google翻訳がもっと便利になるからいいんじゃない?とか考えていたわけです。でも、確かに世の中にあふれていて、みんなが読んでいるようなものだけを読んでいたら、10点満点までは行けるかもしれないけど、その上にはいけない。差は生み出せないんですよね。

 

先日読んだ、梅原大吾さんの本の内容を思い出しました。

thinkinglab.hatenablog.com

10の強さを手にする方法は簡単に教えられる。だが、11、12、13の強さを手にする方法は言葉では教えられない。それでも口に出して言うとすれば、 「すべての可能性を試した果てにあるもの」  ということになるだろう。それはテクニックや方法論ではなく、ほとんど姿勢や居住まいの問題になる。ゲームとの向き合い方、覚悟の置きどころと言えばいいだろうか

つまり、この英語の論文も読んでみるということが11を目指す行為なんだと。そしてそういうことをすることが自分と他人との差を作り、実力をつけ続けるために必要なことなんですよね。

 

「そういう姿勢で自分の仕事に取り組んでいますか?」

 

そう言われた気がしました。頑張ろう。

 

 

会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書)

会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書)

 

 

余談ですが、この本「会社は2年でやめなさい」だったら読んでなかったかも。〇〇しなさい、っていうタイトル嫌いなんですよねー。

勝ち続ける意志力とはなにか?

みなさんは梅原大吾という人を知っていますか?

 

梅原大吾 - Wikipedia

梅原 大吾(うめはら だいご、1981年5月19日 - )は、日本青森県出身のプロゲーマー

日本での愛称はウメハラウメウメさんアメリカでは本名のDaigoのほか、The Beastというニックネームでも知られる[1]

2D対戦型格闘ゲームにおいて数々の大会を制している、国際的に著名な格闘ゲームプレイヤー。とりわけカプコン社製の対戦型格闘ゲームで実績を多く残し、同社開発本部長(当時)の岡本吉起から「10年に一人の天才」と呼ばれた。

僕もなんとなく名前は知っていたのですが、すでにゲームに対する興味がなくなっていたこともあってあまり気にしていませんでした。でもこの本を読んでやっぱり世界一になる人はすごいなと改めて思ったわけです。

 Kindleセール中 799円→398円(2017/01/13 現在)

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すぐに検索しましたよ。なんだかんだで僕も「ストⅡ」で遊んでいた世代ですから。そしたらもう、この動画に持っていかれるわけです。何回見ても興奮します。 

 


背水の逆転劇

 

そんな梅原大吾さんが、なぜ世界一になれたのか?というのをご自身の観点で紐解いているのがこの本の内容です。

10ではなく11を目指す。

しかし、そこで気持ちが負けて、便利で簡単な戦法を選んでしまうと、確実に成長が止まってしまう。それは間違いない。  それでは10の強さは手にできるが、そこが行き止まりだ(10とは一般的な努力で到達できる最高点ということだ)。  僕は10の人間に勝つために頑張っている。そんな僕が10では意味がない。だから、時間がかかっても、バカにされても、11、12、13の強さを目指す

これが「勝ち続ける」ために必要なこと何だと思いました。世の中にありふれている正攻法を使うということも大事だけれども、正攻法を使いこなせるようになるだけでは10のまま。その瞬間に勝つことはできるかもしれないけれども、勝ち続けることはできないんですよね。

10の強さを手にする方法は簡単に教えられる。だが、11、12、13の強さを手にする方法は言葉では教えられない。それでも口に出して言うとすれば、 「すべての可能性を試した果てにあるもの」  ということになるだろう。それはテクニックや方法論ではなく、ほとんど姿勢や居住まいの問題になる。ゲームとの向き合い方、覚悟の置きどころと言えばいいだろうか

どれだけ10を越えようと思えるか、その気持ちを持ち続けられるか、その気持ちこそが「勝ち続ける意志力」なんだと。

 

へなちょこでも意志力をもつ方法は何か?

僕は結構へなちょこなので、この本を読んでいてずっと思っていたわけです。

仰ることはよくわかりますが、それが続かなくて困ってるんです。 

って。

とは言え、それでは何も変わらないので、少しでも真似できそうなヒントを拾っていこうと読んでいました。

そう思って読んでいると気づいたことがあります。勝つことの快感を知っているということ。

快感を味わうのはほんの一瞬だが、それでも暗闇が晴れたときの自分の姿を想像するだけで前途洋々だ

 

こういう至上の喜び、言い表せない快感みたいな話を読んだり聞いたりした時に僕は必ず、村上龍の「悪魔のパス、天使のゴール」という小説の中の一説を思い出します。

sexより気持ちいい瞬間をどこかで持つ事が出来るかどうかで男の価値が決まると思える。

女性はどうなのかわかりませんが、男性の場合、わりと真実なんじゃないかと思ってます。このフレーズは村上龍さんと中田英寿選手との対談でゴールを決めた瞬間とsexとどっちが気持ちいい?みたいな話が元になっていたと思います。もちろんゴールなわけです。

 

sexと比較するかどうかは別としても、とにかく自分がめちゃくちゃ気持ちよくなれる瞬間を追い求められるということは大切なんだと。そういえば水泳の北島康介選手も金メダル取って「チョー気持ちいい」って言ってましたよね。

そう感じられるものを作らなきゃいけないわけですが、そもそもそこに達するまでにも相当な道のりが必要だよねー、なんてまたへなちょこなことを思っていたらこんな言葉が

先を見ず、まずは目の前の5段を登ってみればいい。次にもう5段が見えたら、また登ればいい。そうやって毎日5段ずつ登っていけば、500段登るのもそれほど苦痛に感じないだろう。最初から500段登るぞと熱くなると、往々にしてあとが続かない

そう、まずは5段のぼった快感を感じればいい。山の頂上に登った快感を得るにはまず登らなければ行けないし、途中の5合目でも見晴らしの良さに感動する一時はある。そして、その一時の感動を超えるようなものを求めてさらに登っていく。

 

そういう姿勢で取り組み、試行錯誤しながら、11を目指していくことで得られるものがあるということ。

 

この快楽を求めて少しずつ積み上げていく行為こそが勝ち続ける意志力をもつ方法なんですよね。こう考えると少しは自分にもできそうかな、って思えました。

 

 

こちらのちきりんさんとの対談本もおすすめです。

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

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悪魔のパス 天使のゴール (幻冬舎文庫)

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 本の内容とは関係ないですが

もしかするとこれからはゲーマーが活躍する時代が来るんじゃないかと思ったりしました。ポケモンGOやVRといった現実とバーチャルの境目がなくなりつつあるじゃないですか?

そうすると、現実をゲームのようにプレイできる人の方が出来ることが多くなるんじゃないかと。

いま、スマホを使える人と使えない人で出来ることに結構違いが出るように、ゲーム的な人生を受け入れられるか受け入れられないかということでどういう人生が送れるかということには差が出来ると思ったんです。

例えば、ダイエットをする時にあるゴーグルをかけると身体にいい食べ物には美味しそうなエフェクトがかかって見えて、身体に良くない食べ物には毒々しいエフェクトがかかって見えたり。一万歩歩いたら、周りの人に祝福されるような効果がでてくるとか。

そんなのバカバカしいと思うか、面白そうと思って取り入れるか。

それによって人生の充実度は変わると思うし、ゲーマー、というかゲームを楽しめる気持ちがあるかどうかが大切になる時代が来るんじゃないかと妄想してました。

 

カーネギーをよんで面白いスピーチについて考えてみた。

こんな本を読みました。

 

カーネギー話し方入門 文庫版

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「人の動かし方」で有名なカーネギーさん。この本にも特に目新しくはないけれども本質的で大切なことがたくさん書いてありました。ただ、案外バラバラにでてくるので、順序立ててまとめてみたいと思います。

 

面白いスピーチとつまらないスピーチの違いは何か?

とあるスピーチで新聞の記事をそのまま話をした人がいました。その事実は間違っていないのですが、全く面白くない。そこでカーネギーはこう言いました。

誰かが言ったことではなく、あなたが一個人として何を思っているかを話してください。スピーチの中に、もっと自分自身を注ぎ込むのです。どうでしょう、来週も同じ題材でやってみませんか? まずは記事を再読して、その筆者に同意するのかどうかを自問してみてください。賛成ならそれを熟考し、自分の体験に基づいた意見に照らして、具体的に説明していただきましょう。もし反対なら、そう断った上で理由を述べてくださいませんか? 要はその記事を、スピーチをはじめるための単なる出発点にすることです。

それから一週間、自分がどう思うかを考えて、それを盛り込んだスピーチをしたのですが、それは一週間前とはまるでちがうスピーチとなったそうです。

つまり、その人が話す意味が無いといけないんですよね。一般論ならべつにその人から聞かなくてもいいわけです。個人的な感情や意見を述べることに話す意味があるわけです。記事はその意見を述べるための引用でしかない。そしてその意見は正しいとか正しくないとか関係ないんですよね。いずれにしてもその意見によって反応する自分が面白いわけですから。

 

こんな記事が話題になっていました。

business.nikkeibp.co.jp

この記事に賛同する人もいれば、反対の人もいると思います。どっちも正しい意見なんだと思います。正確に言うと、「どっちも“その人にとっては”正しい」意見なんです。そしてその意見を引出したことがこの記事の価値なんですよね。

 

 スピーチの評価とスピーチに反応する自分への評価

本を読んだり、映画を観たりして面白いと感じることがありますよね?感動して泣いたり、怒ったりすることもあるでしょう。もちろんその本や映画の内容が素晴らしいというのもあると思います。

 

でも、その時の気持ちをよーーく思い出してみてください。

 

その映画を観て感動している自分っていいな、って思ったことありません?怒っている自分の正義感を誇らしく思ったことありません?

 

そこまでいかなくても、そういった本や映画に触れることで自分自身の気持ちを確認できる、ということはあるのではないでしょうか?

それって実は

 

スピーチを聴きながら自分を見ている

 

 ということなんだと思います。つまり、本や映画を楽しむのと同時に自分自身とも会話をしているわけです。ドナルド・トランプのスピーチを聞いた白人のあまり所得が高くない層の人たちは、トランプのスピーチに共感しながら、自分自身を肯定して高揚するんです。

また「この世界の片隅に」を観て感動すると同時に、その感動している自分の感情にも感動するのです。この映画に感動している自分はいいなーって(笑)だからファンって熱狂的なんですよね、きっと。その作品を否定してしまうと、自分自身も否定してしまうことになってしまうわけですから。

 スピーチの面白さには2つある

面白いスピーチというのも同じように、スピーチ自体の面白さもさることながら、自分はどう思うのか?と思わせることが面白さになっている。そして、そのためには一般論ではなく個人的感情や経験談を注入してあげないといけないわけです。そういう関心をもってもらえる個人的な意見ができるか、ということが面白いスピーチかどうかの分かれ目になるんじゃないかと思いました。

 

じゃあ、具体的にどうやって作ればいいの?

とは言え、そんな簡単に関心をもってもらえるような話を考えるって難しくない?って思ったのでもう少し具体的に見ていきたいと思います。

カーネギーはスピーチの準備の仕方についてこう言っています。

スピーチの準備とは、考えること、さらに深く考えること、思い出すこと、最も心を引かれるものを選び出すこと、それらに磨きをかけて一つのパターンにまとめ、あなたの独自のモザイク模様をつくることです 。

また、こうも言っています。

 実例と一般論を積み重ねたおいしそうなケーキ──スピーチはこうでなくてはいけません。見聞きした具体例と、それらの実例から説明できるとあなたが思う原理について、考えを深めるのです。

一般論で概要を示しながら、具体例でわかりやすく伝える。このバランスと組み合わせでいかに自分の気持ちを表現して伝えるかということですね。以上のことをまとめると

  1. 伝えたいことを決める
  2. なぜ、そのことを伝えたいのか?それは自分のどういう感情・経験からきているのか考える
  3. 2で考えたことと同じようなこと・出来事を探して引用に使う
  4. どうやって聞いている人に共感してもらえるかを考える
  5. 興味を持ってもらえるような導入部分のつかみを考える
  6. 最後の印象的な終わり方を考える

 これをやれば面白いスピーチが作れる!(はず)

 

カーネギー話し方入門 文庫版

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人を動かす 新装版

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「なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?」でわかる営業における3つの大切なこと

 こんな本読みました。

 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

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営業職じゃない人でも、営業的なことをしたことって誰にでもあると思うんです。例えば、美味しいラーメン屋を友達に薦めるとか、仕事で自分が考えているやり方に同意してもらうとか、プレゼンなんかも営業の一部ですよね。

なんで美味しいラーメン屋は勧められるのに、自分の会社の商品を勧めるのには躊躇してしまうのか。そんな自我と仕事の矛盾が営業には存在します。この営業が抱える永遠の矛盾にどうやって対処するのか?それを乗り越えて売れる営業と売れない営業の差はなんなのか?

 

この本にはトルコの商人、テレビショッピングのスター、生命保険の営業など様々な分野の人へのインタビューや過去の営業に関する販売、営業の書籍、歴史などから多面的に営業についてアプローチをしています。 また、いろんなアンケート調査や結果と営業成績の関係などを交えているところも面白いです。

 

営業の仕事とはとても人間的ですし、さまざまな要素が関わってくるので分析が難しいと思うのですが、多面的・科学的なアプローチをすることで営業というものを一般化しています。

この本で学んだ営業における3つの大切なこと

1 ストーリーをつくる

セールスにおけるストーリーの役割は二つある。一つは売り込みの道具としての役割。もう一つはセールスマンが自分を納得させる道具としての役割。

相手に商品の必要性を訴えることは、同時に自分が売り込みをする動機づけにもなっていないといけないということです。例えば、親が生命保険に入ってなかったがために自分の夢を諦めてしまった子供の話は、相手に生命保険の必要性を説くのと同時に、営業マン自身にも生命保険の大切さを実感させているということ。この視点は結構大事かも。

営業という仕事は見込み客とのやり取りの能力はもちろん、自分との葛藤といかに折り合いをつけられるかという能力も大切なんですよね。

営業は、自分自身との葛藤も、また周囲との葛藤も避けられない職業だ。柴田さんや岡さんやノーマン・レヴィンのように、そうした葛藤に折り合いをつけられなければ、セールスマンとして成功できない

そのための手助けになるのがストーリーであるということ。売れている営業の方に会うと自信満々で雰囲気があるんですが、それはきちんと自分の葛藤に折り合いをつけて、自分がいまここに存在している意義があると思っているから何だと気づきました。

 

と、ここでふと思い出した事があります。島田紳助が以前、吉本興業でたった一度だけ講演したことがあるそうで「売れるためのX軸とY軸の考え方」という話をその中でしていました。

 

紳竜の研究 [DVD]

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売れようとする芸人はみんな自分のネタの練習ばかりしている。でもそれは違う。世の中の流れをちゃんと考えないといけない。過去にどういうお笑いの歴史があってそして今どうなっているのかを考える。これがX軸。そういうことをちゃんと分析した上で、自分たちに何ができるのかを考えないといけない。これがY軸。このX軸とY軸をいかに交差させるかということをちゃんと考えないといけない。

ものすごく要約するとそういう話をしていました。あの人めちゃくちゃ頭いいですね。

で、話を戻すと営業における葛藤に折り合いをつけるストーリーも自分のことばかりを考えていてはダメで、過去にその業界がたどってきた歴史や、今の社会情勢、これから業界はどう変わっていくのか?、というようなこともきちんと考えた上で、そこで今自分が扱うこの商品の価値がどこにあるのか、なんのために必要なのかというストーリーを考えるといいんじゃないかと思ったんです。

 

2 相手を見極める

そんな風にして作ったストーリーがどんなに素晴らしくても、それが響くかどうかは相手次第です。親が無保険で夢を諦めてしまった子供の話を独身男性にしてもまったく興味を持ってもらえないですしね。まあ、それは極端な例ですが、いろんな話をしながらその時の相手の反応を見て、相手の言葉には出ない本音を読み取る能力が営業には必要なのだということです。難しいですけどね。

本の中に出てくるトルコ商人のマジードはお客の仕草や話し方、態度からそのお客が見込み客なのかどうかを瞬時に判断していました。

マジードは観察し、耳を傾け、相手に合わせ、感情をコントロールしながら、客の出すヒントを正確に読んでいる。ストレスや欲や感情の揺れは、素早い判断の妨げになる。吸収した情報を処理し、商品とメッセージと売り方をうまく組み合わせることができなくなってしまうのだ

これを読むと、もはや営業はグレイシー柔術のような格闘技のようにすら思えてきてしまいます。こちらの発した言葉に対する相手の反応をまた瞬時に読み取って次の手を打つ。準備と経験とセンスが要求されますよね。

たぶん、売れる人と売れない人の差はこの読み取る能力に最も左右されるのではないかという気がします。なんだかセンスのない人には悲しい結果しか待っていないような感じになってきましたが、次の言葉に救われました。

生まれつき内向的で、気が弱くて状況判断が苦手な人もいるだろう。だとしても、セールスマンの役割とそれに何が伴うのかをはっきりと理解する力を養えば、生まれつきの資質があっても自分を知ろうとしない怠け者よりも、最後には強い武器を手にすることができるのである。

 

3 前向きであること

葛藤に折り合いをつけるためにトイレ掃除を毎朝したり、ジョギングをしたり、学び続けることを怠らなかったり、顧客のためにさまざまな準備をしたりする。そしてそういった努力をしてもなお、拒絶をされたり、ちょっとした心変わりに裏切られたりするし、常に目標やノルマに追われるのが営業という仕事の宿命なんですよね。

だからこそ、営業マンは打ちのめされてはいけない。いつでも気分を上げていなければ顧客は去るばかりです。本の中の表現を借りるなら「ゆったりした上着をまとう」気持ちでいなければならない。そう思わされました。

「勇気の反対は臆病さではありません」。ナイチンゲールは奥深いなめらかな声で呪文のように唱えた。「周囲への迎合です」。ナイチンゲールはアメリカ人の存在の根幹にかかわる危機を説いていた 

トップセールスマンは自信に満ち溢れていているようでどこか寂しげにも見えます。それは、自分自身のストーリーの中で様々な葛藤と戦い、周囲に迎合すること無く、ゆったりとした上着をまとっているからなのかもしれません。

逆に言うと、そいうことが出来なければトップセールスマンにはなれないということですね。

 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

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